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2008年05月 アーカイブ

2008年05月03日

解体?かいたい! 野村萬斎 著「MANSAI◎解体新書」出版のお知らせ

世田谷パブリックシアターで好評を博している芸術監督シリーズ企画「MANSAI◎解体新書」。毎回一公演のみ、しかも多数の応募者の中から抽選で選ばれた方しか観ることのできない大変貴重な公演が、このたび一冊の本にまとまりました。
本書は、芸術監督・野村萬斎のコンセプトブックです。萬斎が解体する舞台芸術の世界をお楽しみください。

朝日新聞出版より好評発売中。定価2100円(税込み)
http://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=9310
店頭でのお取り扱いは、お近くの書店へお問合せください。

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<本書の内容> 野村萬斎「前口上」より

……「解体新書」とは、芸術監督としてのメッセージを伝える場でもあります。
いわば、私のコンセプトワークそのものだと言えましょう。……

本書は二部構成です。第一部では、芸術監督として思っていること、また「解体新書」をすすめる途上で考えたことをまとめました。そして、第二部では、初回公演の「その壱」から、2008年1月公演の「その拾弐」まで計12公演分のエッセンスを自分なりに整理しました。本にすることで、公演とはまた別の次なる課題も見えてきたような気がします。

それでは、まずはご一緒に、「解体新書」の世界へ、そろりそろりと参りましょう。

第一部 日本演劇のアイデンティティをさぐる
・日本演劇のアイデンティティを模索する
・芸術監督として思うこと
・「鏡」と私
・日本の文化を背負う、狂言を背負う、劇場を背負う
・“共犯関係”を築く
・「三間四方の演劇」に想う

第二部 「MANSAI◎解体新書」解体
・解体新書 口上
・その壱 からだ ~「動き」と「かたち」のヴォキャブラリー~ 伊藤キム
・その弐 シェイクスピア ~日本演劇(ジャパニーズ゙・シアター)への翻訳(トランスレーション)~ 吉田鋼太郎+河合祥一郎
・その参 後口上 ~エピローグ オブ ハムレット~ 内野儀+河合祥一郎+高萩宏
・その四 「型」 ~身体知のクリエイティビティ~ 市川右近+齋藤孝
・その伍 日本語の音、ことばの色 ~発話からのイマジネーション~ 鴨下信一+国本武春
・その六 「俳優(ワザヲギ)の存在」 ~様式の変容(メタモルフォーゼ)~ 白石加代子+鎌田東二
・その七 日本演劇のアイデンティティ ~ドラマと語りのダイナミズム~ 豊竹咲甫大夫+いとうせいこう
・その八 「振り」 ~ミメーシスからの発想~ 近藤良平+川崎徹
・その九 「輪郭」 ~表現のアフォーダンス~ 武田双雲+佐々木正人
・その拾 「観察」 ~「物学(ものまね)」というリアリズム~ コロッケ+池内克史
・その拾壱 「間(ま)」 ~時空の美学(エステティックス)~ 千 宗屋+池谷裕二
・その拾弐 「扮装」 ~美の反転(リバース)~ 森村泰昌+保坂健二朗

2008年05月04日

『日本語を読む~リーディング形式による上演~』第1週目 上演時間について

『日本語を読む~リーディング形式による上演~』第1週目(5/7~11)の公演情報をお知らせいたします。

上演時間は、
 A 『星の王子さま』    約1時間(休憩なし)
 B 『白夜』         約1時間(休憩なし)
 C 『彦六大いに笑ふ』   約1時間(休憩なし)

 を予定しております。

当日券は、開演の60分前より劇場ロビーにて発売いたします。
また、前日までのチケットのご予約は、劇場チケットセンター(03-5432-1515)にて受け付けしております。

皆様のご来場をお待ち申し上げております。

公演詳細はこちらから 

2008年05月07日

日本語、トラムで読んでます。 本日は「星の王子さま」でした。

5月7日、はじまりました「日本語を読む~リーディング形式による上演~。」

1日目は、この劇場の舞台上で「俳優」としておなじみの今井朋彦さん「演出」による『星の王子さま』。開演前に客席に入るとステージの上に「あるもの」「きこえてくるもの」から、わくわくとさせられました。1時間の上演が終わった後には・・・私、じーんときてしまいました。

「リーディング形式」の公演、ってなんだ?いつものお芝居と違うの?と思われる方もいらっしゃるのでは。
通常の公演では、舞台上の俳優の方々は「台本」を持って読んだりはしません(わざとでなければ)、が、このリーディング公演では・・・みなさん「本」もってます、読んでます。何か変に思われるかもしれませんね。
たしかに、ちょっといつもと違い、なにか違います。しかし、それが何分か後にはなんとも普通になるから不思議です。


終演後今井さんによるトークもありました。今井さんのお話によると、リーディングは何か!というと・・・答えは霧の中・・・なのだそうです。
実際にこれまでリーディング公演に何度か俳優として出演された今井さん。椅子に座ってじっと台本を読むこともあれば、台本はほぼ手放し状態であちらこちら動きまわることもあったそうです。いろいろな「リーディング形式」があるんですね。


今回はどんな風だったか・・・をここで申し上げるわけにはいかず・・・ここまでお読みいただいて「ちょっと気になるぞ」と思われた方へ。このリーディングシリーズ、各プログラム日にちを変えてもう一度上演いたします。(2回目は1回目よりも違うかも?)
Aプログラムの次回は、5月10日(土)14時開演です。 見逃された方、もう1回チャンスあります!

いろんなリーディングの形式がじわじわ(3週間にわたって)楽しめる今回の公演、ご興味ございましたら、公演期間中、お好きなものに何度でもどうぞ。

前日までならば劇場チケットセンターでご予約もいただけますし、当日券もございます。
劇場でお待ちしております!

2008年05月08日

日本語、トラムで読んでます。 本日は「白夜」でした。

2日目もあっという間でしたが、濃い空間でした、「日本語を読む~リーディング形式による上演~。」

上演時間は約1時間。通常の公演は休憩を挟んだりしながら2時間を超えることもありますから、上演時間の「コンパクトさ」もリーディング公演ならでは、かもしれません。

5/8は、この劇場では「土曜プレイパーク」の講師でも登場されたことのある明神慈(みょうじん・やす)さん。終演後のトークでは「こだわり」部分を皆さんの前で明かしてくださいました。明神さんがどうしてこの「白夜」をやろうと思ったのか・・・作品を読まれてご自身「うっ」とされたからだそうです。また、明神さんがこの作品を読みこまれていく中では寺山さんの「ト書き」がおかしくておかしくて・・・ト書きに作者である寺山さん自身が出てきているんです、とおっしゃっていました。・・・トークの最後には観客の方からご質問や感想をいただくのですが、本日はその「ト書き」についてのご質問が出ましたところでの、コメントです。

【ト書きとは】
演劇や映画の用語で、台本の登場人物のセリフのあとに「ト走り出す」「ト音楽が流れる」というような形式で状況説明が書かれる事から、台本に書かれているセリフ以外の描写説明のこと。

確かに、ト書きは普段のお芝居では私たちにはわからないものですが、リーディング公演ではそのト書きも読まれます。これが聞こえてきて、その描写を目の前の状況とあわせて自分で想像するのは面白いですよ?!想像するのは自由ですから。

また今回の演出では、衣装について工夫があったとか。(これもトークの中の質問に対してのお答えでした。)お知らせしたいのですが・・・もう一度公演があるので、それはこれから見ていただく人へのお楽しみとさせていただきますね。
Bプログラムの次回は、5月10日(土)19時開演です。さらに明神ワールド・寺山ワールドが深まることでしょう!(とこの公演プロデューサーも申しておりました。)10日はお昼に同じく寺山作品を上演する日。前回と今回のブログで、寺山作品聞き比べしてみようかな、と思われましたかた、どうぞどうぞ。

劇場でお待ちしております!

2008年05月09日

シス・カンパニー『瞼の母(まぶたのはは)』上演時間・当日券について

シス・カンパニー『瞼の母(まぶたのはは)』公演情報をお知らせいたします。

上演時間は、約1時間30分(休憩なし)を予定しております。

なお当日券は、毎公演開演の60分前より劇場入口受付にて先着順に販売いたします。
ご購入は、お一人様2枚までとさせていただきます。
当日券の販売内容は、基本的に3階立見(@¥3,000)が中心となります。
ただし、当日の状況で若干枚の条件付お席が販売される可能性もあります。
当日券の詳細につきましては、こちらもあわせてご覧ください。

皆様のご来場をお待ち申し上げております。

公演詳細はこちらから 

シスカンパニー公式HPはこちらから 

『MANSAI◎解体新書 その拾参』 出演者決定&まもなくオンラインにて一般チケット申し込み受付開始!

『MANSAI◎解体新書 その拾参』の出演者が決定いたしました。あわせて、一般チケット申し込み方法をご案内させていただきます。

世田谷パブリックシアター芸術監督・野村萬斎がプロデュースを手がけるトーク&パフォーマンス
『MANSAI◎解体新書 その拾参「男時・女時(おどき・めどき)」~様式性のメタファー(仮)』~

世阿弥の『風姿花伝』に「男時女時」の言葉があります。この言葉をきっかけとしながら、今日の舞台芸術上の「男女の逆転」にふれ、さらに、その背景となる演技の「様式性」を考えてみたいと思います。
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公演名:MANSAI◎解体新書 その拾参
「男時・女時(おどき・めどき)」~様式性のメタファー(仮)~
出 演:野村萬斎、和央ようか ほか
日 時:7月1日(火)19:00開演
会 場:世田谷パブリックシアター
料 金:全席指定3,500円/立見3,000円
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■オンラインでの一般チケットお申込方法 【先着制ではありません】
 受付期間:2008年5月11日(日)10:00~5月16日(金)17:00
 <パソコン> http://setagaya-pt.jp/ticket_buy/
 <携帯サイト> http://setagaya-pt.jp/m/
(1)お申込みはお一人様1件のみ2枚まで。重複申込みは無効。
(2)申込多数の場合は抽選となりますのでご了承ください。
※お申込みにあたっては、世田谷パブリックシアターオンラインチケットシステムへの事前登録が必要になります。

■発表 
 2008年5月下旬頃に、Eメールで購入手続きの方法をご案内いたします。

[出演]和央ようか(わお・ようか)
大阪府出身。女優。元宝塚歌劇団宙組男役トップスター。88年宝塚歌劇団初舞台。初舞台当初から期待の新人として注目を集め、翌年には『ベルサイユのばら』新人公演でオスカル役に大抜擢、一躍脚光を浴びる。2000年に宙組のトップスターに就任。06年7月2日をもって宝塚歌劇団を退団。主な作品に『ベルサイユのばら2001』『カステル・ミラージュ』『ファントム』『風と共に去りぬ』『NEVER SAY GOODBYE』がある。04年『BOXMAN』では菊田一夫演劇賞優秀賞を受賞。07年12月映画『茶々―天涯の貴妃(おんな)―』にて主演。おおさかシネマフェスティバル主演女優賞を受賞。08年10月公演予定のブロードウェイミュージカル『CHICAGO』で主演のヴェルマ・ケリー役が決定している。

公演の詳細はこちらをごらんください。

日本語、トラムで読んでます。 本日は「彦六大いに笑ふ」でした。

3日目には、ようやく机が登場!「日本語を読む~リーディング形式による上演~。」

ようやく?机?とは何のことかといいますと・・・。
今回のリーディング公演は非常にシンプルな舞台装置で行っております、日替わりで上演しておりますもので。舞台の上には椅子と○○と・・・という程度で、この○○の部分が作品によってさまざまです。今回は9つの作品を9人の演出家の方がどんなふうにつくりあげるのか、、、というところで、ステージの上にあるものがさまざま。いくつかの作品をお楽しみいただく方は、この舞台上にあるものの違いが楽しめるかもしれません。

実はこれまでのA、Bプログラムには舞台の上に机は登場していなかったのです。が本日の「 彦六大いに笑ふ」のステージには机がずらりと並びました。そこで、ようやく登場、とお伝えしました次第。
こんな公演の裏話的なコメントを聞くことができる「演出家によるトークあり」の公演は、いずれも各週の前半(平日夜の公演)にございます。お時間ございます方は「そんな話も聞けてちょっとお得な平日夜公演」に足を運ばれてみてはいかがでしょうか?

5/9の公演後は、この後シアタートラムでの公演も決まっている演出家の桑原裕子さんにご登場いただきました。

今回上演している作品は1960~70年代の劇作家作品が中心なのですが、「彦六大いに笑ふ」は作品のできあがった時代がもっとも古い作品。(なんと昭和11年。こちらをご覧の方で、私は生まれていない!という方も多いかもしれません。)この作品を作る中で起こった問題は「この漢字は何とよむ?」ということだったり、「この言葉はどういう意味?何のこと?」ということだったそうです。実はこの作品は映像作品(映画)にもなっているということで、それらの資料でひもときながらの作品づくりだったそうです。

私たちには舞台上から聞こえてくる言葉がなんだかわからないところが新鮮かもしれません。こんな日本語があったのか!?と。わからない言葉もその前後の会話や、舞台の上の出演者の方の表情から想像してみることができる・・・いつも話している日本語との意外な出会いの時間となりそうです。

Back To昭和10年代の日本語に出会えるCプログラムの次回は、5月11日(日)14時開演です。本日は都合が悪かったなーという方、日曜日のチャンスももう一度ご検討くださいね。

劇場でお待ちしております!

2008年05月12日

『日本語を読む~リーディング形式による上演~』第2週目 上演時間について

『日本語を読む~リーディング形式による上演~』第2週目(5/14~18)の公演情報をお知らせいたします。

上演時間は、
 D 『太郎の屋根に雪降りつむ』   1時間45分(休憩なし)
 E 『不思議の国のアリス』      約1時間50分(休憩なし)
 F 『朝に死す』              50分(休憩なし)

 を予定しております。

当日券は、開演の60分前より劇場ロビーにて発売いたします。
また、前日までのチケットのご予約は、劇場チケットセンター(03-5432-1515)にて受け付けしております。

皆様のご来場をお待ち申し上げております。

公演詳細はこちらから 

2008年05月15日

日本語、トラムで読んでます。 2週目はじまりました!

「日本語を読む~リーディング形式による上演~。」3週間にわたって行うこのシリーズ公演も中盤の2週目に突入。

日替わりで作品をお届けしており、土曜日(17日、24日)には一人の作家の作品を、昼夜別作品で楽しむこともできます。この期間にシアタートラムはめまぐるしく変化中。劇場スタッフもフル回転です。

2週目のD、E、Fプログラムでは、別役実、清水邦夫作品を取り上げています。いずれも初演は下記のとおり。その後あまり作品は上演されておりませんので、これらの作品「名前は聞いたことあるけど、観たことはないなぁ」という方、この機会をお見逃しなく!

D 「太郎の屋根に雪降りつむ」初演:1982年10月
E 「不思議の国のアリス」  初演:1970年5月
F 「朝に死す」       初演:1979年9月

2週目の皮切りは夏井孝裕さんによる「太郎の屋根に雪降りつむ」。トークではその作品作りのこだわりどころのお話がありました。客席からのご質問に、「ト書はポイントです!」と。何度かドラマリーディング形式に挑まれたことのある夏井さんが自信をもってお送りする作品、次回もこうご期待。

15日(木)19時開演の作品は、13名の出演者がシアタートラムのステージにどのように登場するのか楽しみな別役実作「不思議の国のアリス」。広田淳一さんの演出です。

16日(金)19時開演の作品は、大きく変わって出演者が今回のシリーズ公演の中で一番少ない(3名)の、清水邦夫作「朝に死す」。扇田拓也さんの演出です。

いずれも作品の世界を、私たちの前にどのように広げてくださるのか楽しみです。平日夜公演の終演後には演出の方によるトークがあります。その作品づくりの思いやレシピ?をお話いただきますので、お時間ございましたらふるってご参加ください。

そして、17日・18日にもう一度これらの作品をお楽しみいただけます。当日券も毎公演ご用意しております。詳細はこちらへ。

東京ではしばらく肌寒い日が続きましたが、また気持ちのよい陽気になってまいりました。お時間ございましたら劇場へおでかけになりませんか?

世田谷線三軒茶屋駅すぐそばのシアタートラムでお待ちしております!

2008年05月20日

『日本語を読む~リーディング形式による上演~』第3週目 上演時間について

『日本語を読む~リーディング形式による上演~』第3週目(5/21~25)の公演情報をお知らせいたします。

上演時間は、
G  『棒になった男』   1時間10分(休憩なし)
H  『城塞』       1時間35分(休憩なし)
I   『ぼくらが非情の大河をくだる時―新宿薔薇戦争』 1時間弱(休憩なし)

 を予定しております。

当日券は、開演の60分前より劇場ロビーにて発売いたします。
また、前日までのチケットのご予約は、劇場チケットセンター(03-5432-1515)にて受け付けしております。

皆様のご来場をお待ち申し上げております。

公演詳細はこちらから 

2008年05月22日

日本語、トラムで読んでます。 いよいよ最終週!

『日本語を読む~リーディング形式による上演~』 最終週が幕をあけました。

3週目のG、H、Iプログラムでは、安部公房、清水邦夫作品を取り上げています。

5/21に上演したG『棒になった男』には、A『星の王子さま』を“演出”された今井朋彦さんが“出演”されているのも、このシリーズの面白いところ。
また、ともさと衣さんは、A『星の王子さま』、E『不思議の国のアリス』、G『棒になった男』と、毎週いろんな顔と声を楽しませてくださっています。

第1週に上演しましたA『星の王子さま』では・・・1つの作品の中でこんな風に舞台が変化しました。

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                              撮影:青柳聡

今週の上演作品とともに、日々劇場空間は変化しています。
お時間ございましたら、劇場の空気を楽しみにいらしてください。お待ちしております!

公演情報はこちらから。

2008年05月23日

区民レポーターのみなさんから、レポートが届きました~第1週目

現在上演中の「日本語を読む」では、世田谷区民レポーターを募集いたしました。

レポーターの方々から、早速レポートをいただきましたので、このブログでその内容の一部をご紹介させていただきます。

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A: 『星の王子さま』/女性

 リーディング形式の公演、というのは初めてで、勝手に思っていたものとは全く違っていましたが、ああ、これも舞台なのだなあ、と新鮮な感動を覚えました。役者が舞台上で台本を持って読む、という形式で展開されるドラマ。いたってシンプル。だからこそ、ここでの「演出」というものは、かなりのキーポイントとなるのだということを実感しました。

 配役、構成、声のトーン、役者の動き。

 演出には無限の可能性があるのですね。その可能性の追求のためにこういう企画をされたのかと思ったりもしました。だから同じ脚本を別の演出家でやり比べる、ということをされてみても、いろいろな個性が出て面白いのではないでしょうか? 今回は「声も身体表現のひとつである」という今井さんの考えが反映されたよい舞台だったと思います。

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A: 『星の王子さま』/女性

 シアタートラムにはこれまで数度足を運んでいる。「ベケットを読む」「ヒステリア」などだ。会場に足を踏み入れるたびに、舞台のつくりが異なっており、同じ空間状況をかもし出すことはない。今回も一歩足を踏み入れると目に飛び込んでくるのは、舞台中央に置かれた椅子・カセット、そして、そこから流れるLe Petit Prince のフランス語。観る者を自ずとそこから始まる異質な世界へと引き込むに十分であった。

 こうして雰囲気づくりは十分であったが、いざ、リーディングが始まると、声が劇場内に反響して、部分的に聞き取りづらいところがあったのは少し残念であった。声が直接前にでて観客にかかる場合はいいのだが、役者が斜めあるいは横向きだとどうも聞き取りづらい部分がある。

 私は中小の演劇もよく観る方だ。劇団の個性も大切だが、同じ劇団員そして、決まった客演者たちによるものが多いので、役者にとっては普段は冒険が少なかろう。けれども、劇場が企画し、コーディネートすることにより、異なった持ち味の異質な役者たちをうまく組み合わせることができる。ひと手間かかる舞台だが、役者にとっては勉強になるし、観る者にも普段目にする役者たちの別の面を垣間見ることができる機会であるので、大変楽しい。

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B: 『白夜』/男性

「日本語を読む」という企画は、そのネーミングを越えて、広義の演劇に回収されていると感じた。「日本語を読む」のはあくまで舞台上の俳優であってわれわれ観劇している観客ひとりひとりではなかったような気がする。

 俳優の演技と舞台という空間によって、つまり演劇という方法でどうやって観客に「日本語を読む」という体験をさせるか、そういう企画だと思っていたが、自分はその手触りを得ることが残念ながらできなかった。とはいえ、比較的安価な価格で有名な台本と勢いのある演出家、味のある俳優による舞台を観て劇場をもっと身近なものとして感じられるのであれば、完成版である舞台とはひと味違った場、その完成版にあれこれ想像をめぐらして楽しむ場、work in progressなものとして楽しめると思う。

 実際今回の観劇では、とかくけばけばしくて奇抜な意匠で飾られがちな寺山の戯曲を、ひじょうにすっきりとした舞台で淡々と観ることができた。貴重な経験だと思う。時間をとって、他の舞台を観られればと思う。

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B: 『白夜』/女性

 薄暗い舞台に置かれていたのは、3脚の椅子だけ。 やがて役者が登場し、『白夜』の冒頭シーンを語り始める。 背後に立っていた黒衣の女性の声が海鳴りの情景にかぶり囁かれて、いつしか北の海辺のホテルの、物語の世界に引き込まれて行く。 舞台の袖から、ゆらゆらと出てくる登場人物の役者たちの動きは、足袋を履いているせいか、どこか能の舞台を思い起こさせる感じ。

 リーディング形式は朗読と違い、登場人物はそれぞれの役者が演じる…演じると言っても動きは無いから、舞台上の役者の、脚本を繰る微かな仕草や、表情に視線をやりながらも、感覚は〝聴く〟事に自ずと集中する。

 言葉そのものの持つ力と、その科白に籠められる役者の表現力をこれほど意識することは、動きのある通常の舞台では無いだろうと思う。

 表情のある声で語られた、力のある言葉は、想像を容易にする。 集中すれば舞台の上には、うらぶれたホテルの一室、木のドア、窓際のベット…自分好みの舞台装置、小道具が見えて来る。

 自分で本を読みながら想像力を働かせるのとは違い、日常から隔絶された、劇場と言う空間の中にいればこそ出来る贅沢な体験。

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B: 『白夜』/女性

 「リーディング」という形式の舞台をはじめて観劇した。プロの俳優による、リーディングは、自分で本を読むのとは、まったく違った。

 鑑賞者の聴覚と視覚から入ってきた情報をもとに、想像力が合わさってはじめて完成する舞台。この白夜の舞台では、役者さんが必要最小限の動きをして、さらに想像力をプッシュしてくれていたと思う。想像する情景は人によってまったく異なると思う。

 鑑賞後、思っていた以上に思考が刺激され、よい意味で通常の演劇より、疲労感を感じた。

 身近なところで、このような(ある意味実験的な)企画や舞台がおこなわれているのは、嬉しいことである。舞台を見慣れていない人でも、見慣れている人も、なにかそれぞれ新しいことを発見できるような、企画をこれからもしてください。

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B: 『白夜』/女性

 必死で眠気をこらえているうちに、初めは気づかなかった演出が見えてきました。慣れると、これはリーディングと言っても、ちゃんと舞台の演出がなされていることが良くわかりました。複数の素晴らしい俳優が才能ある演出家のアイデアのもとに一つの作品を舞台の上で作り上げているのですから、当たり前なのでしょうが。

 ちょっと、<リーディング>というタイトルに自分勝手に騙されていたような、はぐらかされたような気持ちになりました。最後には、いったいこの戯曲にあれ以上の演出が必要だろうか?と考えてしまうほど充実した演劇に思えました。

 休憩無しの約一時間。2000円で趣味の良い架空の世界にトリップできる至福のひと時。会社帰りの大人の癒し空間として、こういう場所がいつもあればいいのに、と贅沢な注文を出したくなりました。

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ぜひ、たくさんの方にご覧いただきたい公演です。どうぞ劇場にお気軽に遊びにいらしてください。
公演情報はこちら

2008年05月25日

『審判』『失踪者』シアターテレビジョンにて放送決定!

2007年11月~12月にシアタートラムにて公演しましたカフカ2作品交互上演『審判』『失踪者』。
シアター・テレビジョンにて放送が決定しました!

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『審判』 撮影:宮内勝

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