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<劇場ブログ>「能楽現在形 劇場版@世田谷」 出演:片山清司×野村萬斎が見どころを語る!~『国盗人』ポストトークより

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 12月12日を持ちまして、『国盗人』世田谷パブリックシアター公演を無事に終えることができました。
ご来場いただいた皆様、ありがとうございました。

 さて、12月10日の終演後には、2010年1月15日に開幕する「能楽現在形 劇場版@世田谷」に
ご登場いただく能楽師・片山清司さんをお迎えして、ポストトークを開催いたしました。
 その中で「能楽現在形」についての話もしていただきました。毎回、斬新奇抜な試みで
能の新しい可能性に挑戦している「能楽現在形」。今回はどのような舞台になるのでしょうか?
乞うご期待!!

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萬斎:せっかくですので『高砂』と『邯鄲』の見どころを少しお話いただけますか?

片山:『邯鄲』というお能は、『国盗人』にも通じる部分があるのかなと思って観ておりました。『邯鄲』は主人公が「自分」というものを探す旅に出る話です。ところがこれが厄介でございまして、自分とはいったいなんだろうと考えておりますと、人間はすごく迷うのですね。それに対しての正解はおそらくないのですけれども、正解がないということを探し出す。それ自体が非常に愚かなことだと思うのですが、ともかく尊き(たっとき)知識を求めて、舞台上をうんうんうんと動きまわります。そこに質(たち)の悪い女主人(アイ 今回の萬斎さんの役)が出てまいりまして、たぶらかすんですね。

萬斎:たぶらかすって、たまたま枕を貸しただけかもしれないじゃないですか(笑)

片山:その枕がクセモノでして、枕によって夢を見る。その夢の間に一生分の経験をしてしまって眠りから目覚めるんです。しかし、そんなに大した悟りみたいなことを開くわけではない。例えば、青春時代というものは本当にこそばゆいものですが、あぁと思い出す、フラッシュバックする、「恥ずかしいな」という思いがみなさん一つや二つはあると思うんです。そのような思いをもう一度思い出していただくようなことが、『邯鄲』を観ていただくという行為だと私は思っております。

萬斎:なるほど。ありがとうございました。
   そして『高砂』は一種舞踊劇としてご覧いただこうと、私は思っておりますけれども。

片山:『高砂』は舞台から落ちないようにがんばらせていただきます(笑)

萬斎:能舞台とは異なる特殊な舞台形状にすると恨まれてしまいますね。

片山:はい、前回はリハーサルの時に、舞台から“あわや!”という瞬間がございまして(笑)。「大丈夫ですか?!」「変えましょうか?」とスタッフの方が言ってくださったのですけれども、萬斎さんは「このままでいこう」と。(会場笑)

萬斎:大変でしたよね。能面で視界が狭まれているのに、十字に橋がかりがセンターにおいてあり、しかも高低差がありました。それに加えて光の柱で4本の柱を表現するという舞台でございました。

片山:しかも、床がつるつるで止まることが出来ないんですよ。そして今回は・・・。

萬斎:おっと、まだネタをばらさないでくださいよ(笑)。今度の舞台については、このあと内緒の密談をして決めたいと思っております。
 新年にふさわしい舞台になると思いますので、ぜひ皆様ご覧いただければと思います。

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2009年12月25日 10:45に投稿されたエントリーのページです。

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